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FRAMEWORK · 分解の型

4層分解4-Layer Decomposition

参考サイトを「なんとなく良い」で終わらせず、①骨格 / ②型 / ③部品 / ④動きの 4つの層に切り分けて読み解く方法。
層ごとに分けると「何がそのサイトを成立させているか」が言語化でき、 コピーせずに原理だけ移植して自前で組み直すための地図になる。 下では実在サイトを実コードから4層分解して実演する(ai-model.jp/moviestudio.design/ja の2例・タイプの違うサイトで)。

LAYER 1 骨格 SKELETON · ページ構造
LAYER 2 KATA · セクション配置
LAYER 3 部品 PARTS · UI素材
LAYER 4 動き MOTION · アニメーション
— DEFINITION

4つの層とは

上から下へ、抽象 → 具体。骨格は「ページ全体の並び」、型は「各セクションのレイアウトのパターン」、 部品は「その中の最小UI素材」、動きは「それらにかかる時間表現」。 この順で見ると、上の層ほど大きく印象を決め、下の層ほど差し替えが効く。

01骨格
SKELETON / ページ構造
ページが上から下へ、どんなセクションを・どんな順で並べているか。サイト全体の話の運び(ナラティブ)。
  • セクションの数と並び順
  • 各セクションが担う役割(つかみ・課題・実績・CTA…)
  • 1ページか / 複数ページか
→ 指示に落とす時:「FV→課題→実績→流れ→FAQ→CTA の順で1ページ構成」のように並びを先に決める
02
KATA / セクション配置
各セクションの中身を、どんなレイアウトの型で見せているか。スティッキー切替・横スクロール・アコーディオン等のパターン。
  • 1カラム / 2カラム / グリッド
  • スクロール連動(sticky pin・パネル切替)
  • カルーセル・アコーディオン・リスト
→ 指示に落とす時:「課題セクションは1画面ずつ差し替わるstickyパネルで」のように型名で渡す
03部品
PARTS / UI素材
型の中に置かれる最小単位のUI。ボタン・バッジ・カード・見出しタイポ・ロゴ等の「素材」。
  • 見出しのタイポスケール/色トークン
  • ボタン・バッジ・タグ・カード
  • ナビ・メニュー・アイコン・ロゴ
→ 指示に落とす時:「見出しは特大の英字ワードマーク+小さい和文コピー」のように素材を指定する
04動き
MOTION / アニメーション
骨格・型・部品にかかる時間表現。登場アニメ・スクロール連動・ホバー・ローダーなど。
  • 登場(フェード・スライド・文字割り)
  • スクロール連動(pin・パララックス)
  • ローダー・ホバー・マスク開閉
→ 指示に落とす時:「見出しは行ごとに下からせり上がるsplit-line」のように動きを名指しする
— WORKED EXAMPLE 01

実演① — ai-model.jp/movie

AIモデル映像制作のLP。実コード(完全ミラー)から、4つの層に分解して読み解く。 「動きが多くて何が効いているのか掴みにくい」サイトほど、層に分けると構造がはっきりする好例。

業種AIモデル映像制作
形式単一ページ LP
スタックVite / GSAP系 sticky-scroll
分解元完全ミラー実コード

※ セクション名・クラス名は実コードの記述(class / data-* 属性)から採取。

01 骨格 SKELETON · 15ブロックの単一ページ

上から下へ、共感 → 信頼 → 行動の順で積む王道のLPナラティブ。課題提起を中盤に置き、実績・社会的証明でブリッジしてからCTAへ落とす。

00Loader.loader_block演出読み込み中の世界観づくり。本編前の溜め
01Header.header固定ロゴ+メニュートリガー。常時追従
02FV.fvつかみ特大ワードマーク「MOVIE / AI MODEL」+コピー+バッジ+縦メニュー
03About#about自己紹介何者か・コンセプト提示
04We Do#weDo提供価値できること3ブロック
05Solution#solution課題共感「世界観を映像で表現しきれない」等、4つの悩みをパネルで提示
06Reel#reel実績映像リールで力量を見せる
07Cases#cases実績事例を横スクロールで連続提示
08Support#support安心サポート体制を4枚で積み上げ
09Flow#flow進め方制作フロー6ステップ+Contact誘導
10FAQ#faq疑問解消よくある質問(アコーディオン5件)
11Clients#clients社会的証明取引先ロゴ
12News#news鮮度プレスリリース・お知らせのリスト
13Company#company信頼会社情報
14CTA.conversionSection行動大型コンバージョン → 問い合わせ/フッター
読み筋: FVで世界観 → about/weDoで名乗り → solutionで悩みに共感(ここが折返し)→ reel/casesで「できる証拠」→ support/flowで「頼んだ後の安心」→ faq/clients/news/companyで疑念を潰す → CTA。 順番そのものが説得の設計。並びを入れ替えると説得力が崩れる=骨格が一番効いている層。
02 KATA · セクション配置

このサイトの個性は「スクロール連動の型」を多用している点。同じ縦スクロールでも、中身の見せ方が型ごとに違う。

フルスクリーン特大タイポ.fv / .fv_word / .fv_menu
FV。画面いっぱいのSVGワードマーク+右に縦メニュー。第一印象を一撃で決める型。
stickyパネル切替.solutionSection [data-panel-animation]
課題セクション。画面を固定したまま、4つの悩みを1枚ずつ差し替えて見せる。スクロール量=めくる枚数。
リール(横スクロール)sticky.cases [data-reel-sticky]
事例。縦スクロールを横移動に変換し、ピン留めしたまま事例を流す。
stickyスタック.supportSection [data-support-sticky]
サポート。4枚を画面固定で積み替える。1メッセージずつ確実に読ませる型。
stickyステップ送り.flowSection [data-flow-sticky] ×6
制作フロー。6ステップをスクロールで1段ずつ送る。プロセスの長さを体感させる型。
アコーディオン.accordion ×5
FAQ。開閉で縦の情報量を圧縮。
記事リスト.news / .newsArticle
News。タイトル+日付の縦並びカード。
マスク付き大型CTA.clip.conversionSection
締め。clip(マスク)で囲った大きな行動喚起ブロック。
03 部品 PARTS · UI素材

型の中に置かれる最小UI。タイポの設計トークン(-primary / -secondary、jp_headline / en_headline)が全体の質感を一手に握っている。

ワードマークSVG.fv_word / .fv_svg (pc/sp出し分け)
FVの主役。文字をSVG化して大きく崩れず見せる。PC/SPで別データを出し分け。
見出しタイポスケールjp_headline_m / _s-2 / en_headline_l / uppercase
和文・英字でスケールを分けた見出し体系。-primary / -secondary の色トークンで濃淡を統一。
バッジ.fv_badge
FVの信頼づけラベル(実績・受賞など)。小さく散らして密度を出す。
縦メニュー.fv_menu / .fv_list / .fv_item
FV右の項目リスト。ナビ兼アンカー。
メニュートリガー.header_openTrigger
ヘッダーの開閉ボタン(ハンバーガー相当)。
アコーディオン行.accordion
FAQの開閉1行。質問+▼+回答。
ニュース記事カード.newsArticle / .newsArticle_title
タイトル+カテゴリ+日付のカード。
clip(マスク要素).clip (各所で共用)
登場時にマスクが開く共通ラッパー。部品でもあり、動き(④)の起点でもある。
04 動き MOTION · アニメーション

このサイトの「リッチさ」の正体は、ほぼ全てこの層。data-* 属性でJSが動きをフックしている。動きを抜くと骨格・型・部品はそのまま静的サイトとして成立する=動きは“最後にかける”層。

ローダー演出.loader_block
本編前の溜め。世界観を先出しして期待値を作る。
split-line(文字割り登場)[data-split-line] direction=down
見出しを行単位で分割し、下から1行ずつせり上げる。最頻出の登場モーション。
パネルアニメ[data-panel-animation="target"]
solutionの4枚をスクロール量に同期して切替。
sticky pin(ピン留めスクロール)[data-reel/support/flow-sticky]
cases / support / flow の核。要素を画面に固定し、中身だけスクロールで進める。
clipマスクの開き.clip
スクロールイン時にマスクが開いて中身が現れる登場表現。CTA等で多用。
FVワードの登場.fv_word -movie / -aiModel
ロード直後にワードマークが順番に立ち上がる。つかみの一撃。
アコーディオン開閉.accordion
高さアニメで回答を展開。
— WORKED EXAMPLE 02 · 別タイプで再現

実演② — studio.design/ja

ノーコードWeb制作ツール「STUDIO」のサービスLP。①の ai-model が「物語」で説得する縦読みLPなのに対し、 こちらは「作例カタログの“物量”で説得する」プロダクトLP。同じ4層で見ると、どこに重心を置いたサイトかが一目で分かる。

業種ノーコードWeb制作(SaaS)
形式単一ページ LP
スタックSTUDIO(自社ツール)/ carousel + appear
分解元完全ミラー実コード

※ クラス名・data-* 属性は実コードから採取(STUDIOの自動生成命名:t-NNN__content / list-N__item / theme-xxxx / carousel__slide / appear)。

01 骨格 SKELETON · 作例ギャラリーが主役の単一ページ

「ノーコードで理想のサイトを」と名乗ったあと、すぐ大量の作例ギャラリーを見せて“これだけ作れる”を物量で証明。数字 → 機能深掘り → CTA と続く、王道のSaaS LP。

00Header.header / aria=Menuを開く固定ロゴ+メニュー開閉+「法人向け」導線+Start CTA
01Heroh1「あなたの理想のサイトを、」つかみ大コピー+デモ映像+Startボタン。「コードなしで」を一言で
02Showcase Gallery.carousel__slide ×59主役STUDIO製サイトを5カテゴリの横カルーセルで大量提示(下記)
03Social Proofh2「導入企業30,000社…」信頼導入3万社・20万サイト+ロゴウォール
04Publish(機能①)h2 Publish機能公開設定/SEO/世界基準のサイトスピード/CMS をデモ映像で
05Manage&Scale(機能②)h2 Manage&Scale機能洗練されたフォーム/外部ツール連携 など運用・拡張
06CTAh2「さあ、今すぐStudioを…」行動全幅の大型CTA → 無料で始める
07Footerfooter回遊製品・会社・サポートへのリンク網
ギャラリーの内訳(02): コーポレート/サービス・ブログ/メディア・イベント・店舗/商品・ポートフォリオ の5カテゴリ。各カテゴリが独立した横カルーセル(Prev/Next Slide)で、1サイト=1カードを次々めくれる。
読み筋: Heroで「理想のサイトをノーコードで」→ 作例ギャラリーの“物量”で証明(ここが最大の説得装置)→ 3万社の数字で裏打ち → Publish/Manageで機能を深掘り → CTA。 ①ai-modelが物語の順番で説得したのに対し、studioは作例の量で説得する。同じ「単一LP」でも骨格の重心がまるで違う——これが層で見ると分かること。
02 KATA · セクション配置

主役のギャラリーは「カテゴリ別・横カルーセル」を縦に積む型。機能パートは「英字ラベル+サブ機能を映像で並べる」ショーケース型。

全幅ヒーロー+デモ映像.fv / h1 + video
大コピーを画面いっぱいに。背景/横にプロダクトのデモ映像を置く。
カテゴリ別 横カルーセル.carousel__slide / __controls ×5カテゴリ
主役。1カテゴリ=1本の横スライダー。それを5本縦に積んで「作れるサイトの幅」を見せる。
数字+ロゴウォールh2「30,000社」+ ロゴ群
大きな数字と導入企業ロゴを敷き詰めて信頼を量で示す型。
機能ショーケースh2 Publish / Manage&Scale + h3群
英字の機能ラベル(Publish 等)の下にサブ機能(h3)を映像つきで列挙。スクロールで送る。
トグル/アコーディオン[data-toggle-trigger] / [data-toggle-content]
詳細を開閉で畳む。情報量を圧縮。
全幅 大型CTA帯h2「さあ、今すぐStudioを…」
締めの一帯をまるごとCTAに。
スライドインメニューaria=Menuを開く/閉じる
ナビは画面外から滑り込む全画面メニュー型。
03 部品 PARTS · UI素材

最小単位は「サイトカード(サムネ+h4タイトル)」。これがギャラリーに何十枚も並んで“物量”を作る。STUDIOの自動生成クラス(t-NNN / list-N / theme-xxxx)が部品の正体。

サイトカードh4 + [data-t-img-src] ×133
ギャラリーの最小部品。サムネ画像+サイト名(h4)。遅延読み込みで大量配置。
カルーセル矢印aria=Prev/Next Slide
横スライダーの送り戻しボタン。
カテゴリ見出しh3(コーポレート/メディア…)
各カルーセルの上に立つ分類ラベル。
機能デモ映像video ×3 / [data-video-state]
公開・編集の動きを実映像で見せる。テキストより説得力が高い部品。
英字機能ラベル+タイポスケールPublish / Manage&Scale / h1-h3
英字の大ラベルで機能群を見出し化。和文h1の大コピーと組み合わせる。
カラートークン.theme-e3b73cd0 / -87bf3e6d …
STUDIOがテーマ単位で色をまとめるトークン。配色の一貫性をここで担保。
アイコン.material-symbols-outlined
機能の脇に添えるピクトグラム。
プライマリCTAボタン/メニュートグルStart / Menuを開く
常時追従のStartボタンと、開閉トグル。
04 動き MOTION · アニメーション

主役の動きは2つ——スクロールで要素が順に現れる appear と、ギャラリーの横スライド。派手な物語演出より「気持ちよく見せ続ける」方向の動き設計。

appear(スクロール登場)[data-appear-manual] ×59 / .appear
最頻出。スクロールインで要素がフェード&スライドして順次出現。サイト全体の基本モーション。
カルーセル横スライド.carousel / Prev・Next・ドラッグ
ギャラリーを横に流す。5カテゴリそれぞれが独立して動く。
機能デモ映像の自動再生video / [data-video-state] ×4
スクロールで該当機能に来ると映像が再生し、操作の様子を見せる。
トグル開閉[data-toggle-trigger / -content]
高さアニメで詳細を展開・収納。
モーダル[data-modal] / [data-modal-transition-base]
詳細やフォームをオーバーレイで開く。トランジション付き。
メニューのスライドインaria=Menuを開く/閉じる
ナビが画面外から滑り込む開閉。
時間制御トークン[data-animate-duration] / [data-interval-duration]
登場やスライドの速さ・間隔を属性で統一管理。動きの“質感”を揃える。
2例の対比でわかること: ai-model は ④動き(sticky連動の物語演出)に予算を全振り。studio は ①骨格(作例の物量配置)+③部品(サイトカードの量産)で勝負し、動きは“見やすさ重視”で控えめ。 どの層に力を入れるかは、売り方で決まる。参考にする時も「自分の案件はどの層で勝負するか」を先に決めると、真似る層/崩す層がはっきりする。

使い方 — 真似ずに移植する

4層に分けたら、「どの層を継承し、どの層を崩すか」を決める。 ai-model なら、骨格(説得の並び)と動き(sticky連動の気持ちよさ)は原理として継承し、 型・部品・配色・タイポは案件に合わせて作り替えるのが定石。 層ごとに分けてあるから、上の層を保ったまま下の層だけ差し替える、という安全な改変ができる。 これが「参考にしたのにテンプレ感もコピー感も出ない」状態の作り方。